あとすこししたら理司が帰ってくるはずだ、と思いながら鍋の火を止める。 エプロンをほどいて洗濯機に放り込み、(もっとも理司が家にいるときにはものを放るようなことはしないが)、洗面所で軽く化粧を直す。 「理司くんは今までとても優しかったわ。」 一緒…
「お客様がお掛けになった電話番号は、電波が届かない場所にあるか、電源が入っていないため、掛かりません」 軽いため息をついて、手に持った診察券を手帳に挟む。拾わなくても良かったかもしれないと思いながら。 仕事が終わってから駐車場に向かうまでの…
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